千葉ニュータウン中央駅徒歩3分。消化器病専門医、血液専門医・指導医、総合内科専門医が在籍。

ピロリ菌とは?症状・胃がんとの関係・検査と除菌治療について解説

健診でピロリ菌が陽性と言われた

ピロリ菌は除菌しないほうがいいという話も聞くけど本当?

ピロリ菌は、胃の中にすみつく細菌で、胃炎や胃潰瘍、そして胃がんの発生に深く関わることが知られています。

一方で、自覚症状がないことも多く、検査や除菌を後回しにしている方が少なくありません。

このページでは、ピロリ菌の正体や症状、胃がんとの関係、検査・除菌治療についてわかりやすく解説します。

目次

ピロリ菌とは

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の強い酸の中でも生きられる特殊な細菌です。

主に幼少期に、井戸水や家族からの口移しなどを通じて感染すると考えられており、衛生環境が整った現代の若い世代では感染率が下がっていますが、中高年世代では感染している方がまだ多くいます。

一度感染すると、除菌しない限り胃の中にすみ続け、長い年月をかけて胃の粘膜に慢性的な炎症(慢性胃炎)を起こし続けます。

ピロリ菌に症状はある?

ピロリ菌に感染していても、はっきりした自覚症状がないことがほとんどです。これが、感染に気づかないまま放置されやすい理由です。

ただし、ピロリ菌が引き起こす胃炎や潰瘍によって、次のような症状が出ることがあります。

  • 胃もたれ、胃の不快感
  • みぞおちの痛み
  • 食欲不振
  • 吐き気

「症状がない=問題ない」ではない、という点がピロリ菌の重要なポイントです。

ピロリ菌と胃がんの関係

ピロリ菌は、胃がんの最大のリスク因子とされています。感染による炎症が長年続くと、胃の粘膜が萎縮し、胃がんが発生しやすい状態へと進んでいくことが知られています。

大切なのは、除菌治療によって胃がんのリスクを下げられることです。とくに、胃の粘膜のダメージが進む前の除菌ほど、予防効果が高いと考えられています。

なお、「ピロリ菌は除菌しないほうがいい」という情報を目にすることがありますが、胃がん予防の観点から、感染がわかった場合の除菌は広く推奨されています。除菌への不安や疑問がある方は、自己判断せず医師にご相談ください。

ピロリ菌の検査

ピロリ菌の検査には、いくつかの方法があります。

  • 呼気試験
    • 袋に息を吹き込むだけの負担の少ない検査で、精度も高い方法です
  • 血液・尿検査
    • 抗体の有無を調べます
  • 便検査
    • 便中の抗原を調べます
  • 胃カメラの際の検査
    • 胃の組織を採って調べる方法です

重要なのは、ピロリ菌の検査・除菌を保険診療で行うには、胃カメラで胃炎などの状態を確認することが前提になる点です。胃カメラには、ピロリ菌による変化の確認と同時に、すでに胃がんなどができていないかを直接チェックできるという大きな意味があります。

除菌治療の流れ

除菌治療は、2種類の抗菌薬と胃酸を抑える薬を1週間内服するだけの、通院負担の少ない治療です。

  • 胃カメラでピロリ菌感染・胃炎の確認
  • 1週間の内服治療
  • 一定期間をあけて、除菌できたかを判定(呼気試験など)

1回目の除菌で成功しなかった場合も、薬を変えた2回目の除菌治療(保険適用)があります。

なお、除菌に成功しても胃がんのリスクはゼロにはならないため、除菌後も定期的な胃カメラでの経過観察が推奨されます。

こんな方は検査を検討しましょう

  • 健診や人間ドックでピロリ菌陽性・慢性胃炎を指摘された
  • 家族(親・きょうだい)にピロリ菌感染者や胃がんの方がいる
  • 胃もたれ・みぞおちの痛みなど、胃の不調が続いている
  • 胃潰瘍・十二指腸潰瘍になったことがある
  • 一度もピロリ菌検査を受けたことがない中高年の方

まとめ

ピロリ菌は、自覚症状がないまま胃の炎症を進め、胃がんの最大のリスク因子となる細菌ですが、1週間の内服による除菌治療でリスクを下げることができます。健診で指摘された方や、一度も調べたことがない方は、胃カメラとあわせて確認しておくことをおすすめします。

当院では、鎮静剤を使った苦痛の少ない胃カメラ検査とピロリ菌の検査・除菌治療に対応しています。お気軽にご相談ください。

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