
胃カメラや大腸カメラを受けたいけれど、苦しいのが怖くて踏み出せない
内視鏡検査をためらう理由として、もっとも多いのがこの声です。
結論から申し上げると、鎮静剤(静脈麻酔)を使えば、ウトウトと眠っているような状態で検査を受けることができます。検査中の記憶がほとんどない方も珍しくありません。
「気がついたら終わっていた」という感想をいただくことも多く、以前に内視鏡検査で苦しい思いをされた方にこそ知っていただきたい選択肢です。
当院では消化器内視鏡専門医が検査を担当し、鎮静剤の使用についても患者さん一人ひとりの体調や不安の程度に応じて丁寧にご相談のうえ対応しています。
こんな不安はありませんか?
- 以前に胃カメラを受けたとき、オエッとなってつらかった
- 大腸カメラはお腹が痛くなると聞いて不安
- 検査を受けたほうがいいとわかっているが、怖くて何年も先延ばしにしている
- 鎮静剤に興味はあるが、体への影響やリスクが気になる
- 鎮静剤を使うと費用がどのくらい変わるのか知りたい
内視鏡検査に対する恐怖心は、決して大げさなものではありません。実際に、検査の苦痛が原因で定期的な検査を中断してしまう方は少なくありません。
しかし、その恐怖心のために検査から遠ざかってしまうことのほうが、長い目で見ればはるかに大きなリスクです。
検査を先延ばしにするとどうなる?
胃カメラや大腸カメラは、がんの早期発見にもっとも有効な検査です。胃がんも大腸がんも、早期であれば内視鏡だけで治療が完結するケースが多く、体への負担も小さくて済みます。
しかし、「苦しいから」と検査を受けずにいると、仮にがんやポリープがあっても発見が遅れてしまいます。とくに大腸がんは日本人のがんの中でも患者数が非常に多い疾患であるにもかかわらず、検査のハードルの高さから受診率が伸び悩んでいるのが現状です。
便潜血検査で陽性を指摘されたまま精密検査を受けていない方、ピロリ菌の感染歴がある方、ご家族に胃がんや大腸がんの方がいる方は、定期的な内視鏡検査が推奨されています。鎮静剤という選択肢があることを知るだけで、検査への一歩が軽くなるかもしれません。
鎮静剤を使った内視鏡検査とは

鎮静剤の仕組み
鎮静剤は、検査の直前に点滴から静脈に注入する薬です。
数十秒から数分でウトウトした状態になり、検査中の苦痛や不快感をほとんど感じなくなります。全身麻酔とは異なり、自発呼吸は保たれたまま、意識がぼんやりと薄れる程度の鎮静です。
検査が終わると鎮静剤の効果は徐々に消えていき、しばらく休んでいただいた後に帰宅できます。
鎮静剤と全身麻酔の違い
内視鏡検査で使用する鎮静剤は、手術室で使う全身麻酔とはまったく別のものです。
全身麻酔では意識を完全に消失させ、筋弛緩薬や人工呼吸器を使用しますが、内視鏡検査の鎮静剤は意識をうっすらと残したまま、リラックスした状態を作る薬です。体への負担は大幅に軽く、日帰りで受けられます。
鎮静剤を使うメリット
- 患者さんにとってのメリット
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- 検査中の苦痛や不快感がほとんどない
- 恐怖心や緊張が和らぎ、リラックスした状態で検査を受けられる
- 「もう終わったの?」という感覚で検査が完了する
- 次回以降の検査への心理的なハードルが下がる
- 検査の精度にとってのメリット
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- 患者さんがリラックスしているため、胃や腸の緊張が緩み、ひだの裏まで観察しやすくなる
- 体の動きが少ないため、医師が丁寧に時間をかけて観察できる
- 結果として、病変の見落としリスクが下がる
鎮静剤のデメリット・注意点
- 検査後にふらつきや眠気が残ることがある(通常30分〜1時間程度で回復)
- 検査当日はお車・自転車の運転ができない(ご家族の送迎やタクシーをお願いしています)
- まれに血圧の低下や呼吸抑制が起こることがある(検査中はモニターで常時監視しています)
- 鎮静剤を使用した場合、検査後に院内で30分〜1時間程度お休みいただく必要がある
鎮静剤を使わない選択肢もあります

当院では、鎮静剤なしでの内視鏡検査にも対応しています。とくに胃カメラについては、経鼻内視鏡(鼻からの胃カメラ)という選択肢があります。
経鼻内視鏡は口からのスコープより細く、舌の根元に触れないため嘔吐反射がほとんど起きません。鎮静剤を使わなくても楽に受けられる方が多く、検査中に医師と会話できるほどです。
検査後の運転制限もないため、お車で来院される方やお仕事の合間に検査を受けたい方には大きなメリットがあります。
鎮静剤を使うか、経鼻内視鏡にするかは、患者さんのご希望と体の状態を踏まえて、医師と一緒に決めていただけます。「どちらが自分に合っているかわからない」という方は、診察時にお気軽にご相談ください。
当院の内視鏡検査体制
- 消化器内視鏡専門医が担当
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当院の内視鏡検査は、消化器内視鏡専門医・消化器病専門医・胃腸科専門医が担当します。鎮静剤の投与量の調整から検査中のモニタリングまで、経験豊富な専門医が責任を持って対応します。
- 日本医科大学名誉教授による検査
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第1・第3金曜日には、岩切勝彦医師(日本医科大学名誉教授)が、第2・第4金曜日には藤森俊二医師(元日本医科大学千葉北総病院部長)が上部内視鏡検査を担当します。岩切医師は食道疾患の診療ガイドライン策定にも携わった内視鏡のスペシャリストによる検査を、地域のクリニックで受けていただけます。
- 胃カメラ・大腸カメラの同日検査に対応
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胃カメラと大腸カメラを同じ日にまとめて受けていただくことも可能です。鎮静剤を使用する場合は、一度の鎮静で両方の検査を行えるため、体への負担をさらに軽減できます。
- 検査後の休憩スペース
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鎮静剤を使用した検査の後は、院内のリカバリースペースでゆっくりお休みいただけます。意識がはっきりするまでスタッフが見守りますので、安心してお過ごしください。
検査の流れ(鎮静剤使用の場合)
- 事前診察
- 医師が症状やご病歴を確認し、鎮静剤の使用が適切かどうかを判断します。アレルギーや常用薬についてもこの段階でお伺いします。
- 検査準備
- 点滴のルートを確保します。血圧・脈拍・血中酸素濃度のモニターを装着します。
- 鎮静剤の投与
- 点滴から鎮静剤を注入します。数十秒でウトウトした状態になります。
- 検査(胃カメラ:5〜10分 / 大腸カメラ:15〜30分)
- 検査中は呼吸や血圧を常時モニタリングしています。多くの方は検査中の記憶がほとんどありません。
- リカバリー(30分〜1時間)
- 検査後、リカバリースペースでお休みいただきます。意識がしっかりしてきたら、医師が結果をご説明します。
- ご帰宅
- 当日のお車・自転車の運転はできません。ご家族の送迎、タクシー、または公共交通機関でお帰りください。
よくある質問
当院へご相談ください
内視鏡検査は怖い。その気持ちは自然なことです。ただ、鎮静剤や経鼻内視鏡という選択肢を知ることで、検査へのハードルはぐっと下がります。
当院では「鎮静剤を使うかどうか迷っている」という段階からご相談いただけます。ご自身の不安の程度や生活スタイル(車で来院されるかどうかなど)も踏まえて、最適な方法を一緒に決めていきましょう。
